秋満開
ついこの間まで「暑い、暑い」と言っていたのに、今はもう上着がなければ寒さを感じるようになってまいりました。でもあともう少しの間、ご入居のお年寄りに自然を感じていただきたくて、時間の許す限りお散歩にお連れするようにしています。
百人近くのお年寄りをいっぺんにというわけにはいきませんので、各ユニットから一人ずつ、まずはご家族の面会があまりなく、外に出る機会の少ない方から順番に選んでいただき、花ばさみをポケットに、車いすには毛布を掛けて花壇にお連れし、好きな花を摘みながらおしゃべり、そのあとは保育園の近くに行って子どもたちとほんのちょっとのふれあい。たったこれだけで、お年寄りには弾けるような笑顔とおしゃべりが戻ってきます。
これに味を占め、午前中の一時間はユニットにお邪魔して、お年寄りとお話をしたりゲームをしたりして、一緒に過ごすようにしました。これなら寒くなっても平気ですものね。でもお年寄りの昔話は戦争中のことが多くて、この大変な記憶は決して薄れることがないのだなと実感しています。